スーツのビジネスマナー
学会にふさわしい服装とは？発表者・聴講者別コーディネート例
学会に参加する際、「どんな服装にすればいいのか」迷う方は意外と多いです。発表するのか、聞くだけなのか、立場によって求められる服装も変わりますが、ポイントさえ押さえれば無理なく場にふさわしい着こなしができるようになります。
そこで今回は、『学会で発表する人はスーツが無難』『学会で聴講する人はカジュアルでOKな場合もある』『学会で着用するスーツの選び方と着こなしのポイント』『【男性編】学会に参加する際のおすすめコーディネート4選』『【女性編】学会に参加する際のおすすめコーディネート4選』『学会の服装に関するよくある質問（Q&A）』『学会には立場に合った服装で参加しましょう』について見ていきながら、学会の立場に応じた服装の選び方やコーディネート例を紹介します。
目次
学会で発表する人はスーツが無難
学会の服装に明確な規定はありませんが、発表者として登壇する場合はスーツで臨むのが無難です。医療系の学会で発表するような医師や研究者なども、スーツスタイルが基本とされています。特に大規模な学会や公式性の高い場では、スーツにネクタイを合わせたフォーマルな服装がおすすめです。色や柄は落ち着いたものを選び、ワイシャツや靴などもきちんと整えることで、発表内容に集中してもらいやすい印象を与えることができます。安心して発表に臨むためにも、上品で落ち着いた印象のスーツを着用すると良いでしょう。
学会で聴講する人はカジュアルでOKな場合もある
学会で登壇せずに発表を聞くだけの場合や、業界によってはややカジュアルな服装で参加しても問題ない場合もあります。迷ったときは、一緒に参加する人に相談して、服装の雰囲気を事前に確認しておくと良いでしょう。セットアップスタイル・ジャケパンスタイルなどのきれいめなスマートカジュアルもおすすめです。落ち着いた印象があるため、発表しない場合は違和感なく着用することができます。学会の服装は立場や会場の雰囲気に合わせることが大切です。
学会で着用するスーツの選び方と着こなしのポイント
学会でスーツを着る際、どのように選び、どんな着こなしをすればよいか迷う方も多いでしょう。スーツは基本を押さえて着用することで、清潔感と品格のある印象を演出することができます。
体にフィットするサイズ感にする
スーツのサイズ感は、コーディネートの印象に大きく影響します。スーツは肩幅や胸囲、ウエストのサイズ感が合っていないとだらしなく見えてしまうため、試着時に腕の動きや座った時の窮屈さも確認し、適切なサイズ感にすることが大切です。より自分の体型に合ったスーツを求める方は、オーダースーツがおすすめです。動きやすさやシルエットが整うので、発表中や移動中も上品に着こなせます。適切なサイズ感のスーツであれば、安心して発表に臨めるでしょう。
落ち着いた色・柄を選ぶ
学会では落ち着いた色・柄のスーツを着用するのがマナーです。ネイビーやグレーなどの定番色なら、安心感があるだけでなくフォーマルな印象を与えることができます。また派手なストライプ柄やチェック柄などは避け、無地やシャドーストライプにすると上品に見せることが可能です。スーツの色や柄は、主張が控えめなものにすることで、学会の雰囲気にも馴染み、発表や質疑応答に集中してもらいやすくなるでしょう。
スーツの着こなしマナーを把握しておく
スーツを着る際は、基本的な着こなしマナーを理解しておくことが大切です。ジャケットのボタンの留め方や丈の長さ、袖口からのシャツの見え方など、細かい部分も印象に影響します。またベルトやネクタイ、カフスなどの小物の使い方も含めて全体のバランスを意識しましょう。女性の場合はスカートの丈やストッキングの色も確認しておくと安心です。スーツの着用マナーを意識することで、清潔感ときちんと感のあるコーディネートに仕上がります。
▽スーツの正しい着こなし方について詳しく知りたい方はこちら。
■ 関連ページ：一流ビジネスマンも知って得する！スーツの正しい着こなし方とは
革靴やパンプスも綺麗にしておく
学会で発表する際は、意外と足元も見られています。履き古した革靴や汚れのついたパンプスでは、スーツスタイル全体の印象を損ねるため、事前に磨いておくのがおすすめです。場合によっては新しい靴に買い替えても良いでしょう。靴は光沢や形を整えることで、コーディネートが引き締まり、発表者としての信頼感や印象も良くなります。学会での見栄えが格段に向上するため、足元までしっかり気を配りましょう。
【男性編】学会に参加する際のおすすめコーディネート4選
男性が学会に参加する際の服装は、発表者か聴講者かによって最適なスタイルが異なります。発表者は登壇するためスーツが基本ですが、聴講のみなら少しカジュアルでも問題ありません。
ブラックストライプスーツ（発表者）
ブラックに印象的なシャドーストライプの入ったスーツで、大人の落ち着いた雰囲気が感じられるコーディネートです。黒と相性の良いブルーのチーフとレジメンタルタイを合わせることで、重くなりすぎずまとまった印象になります。シンプルで清潔感のある着こなしなので、学会の発表者として登壇しても集中してもらいやすいでしょう。
ネイビースーツ（発表者）
ネイビーのスリーピーススーツに、パープルのネクタイを合わせたコーディネートです。深みのあるネイビーが落ち着いた印象を与えつつ、ベストを加えることで端正な印象が際立ちます。鮮やかなパープルのネクタイがアクセントになり、程よい華やかさをプラス。発表者にふさわしい誠実さと清潔感のあるコーディネートに仕上がっています。
ブラックヘリンボーンセットアップ（聴講者）
ブラックのヘリンボーン柄セットアップに、ギンガムチェックのシャツを合わせることで、堅すぎず程よくカジュアルな印象に仕上がります。ブラックはシーンを選ばず安心して着用できるだけでなく、知的で落ち着いた雰囲気があります。清潔感のあるスタイルに程よい個性がプラスされ、学会でも好印象を与えられるコーディネートです。
ネイビージャケット×グレーパンツ（聴講者）
ネイビージャケットにグレーパンツを合わせたジャケパンスタイルです。清潔感のある白シャツが、全体のバランスを引き締めてくれます。さらにジャケットを着用することによって適度なフォーマル感を保ちながらも、スーツより快適に過ごすことが可能です。落ち着いた雰囲気の中に程よいカジュアルさが感じられるため、聴講者にぴったりです。
【女性編】学会に参加する際のおすすめコーディネート4選
女性も同様に、学会では立場によって求められる服装が異なります。信頼感を演出するスーツスタイル、軽やかな印象のジャケット&ボトムススタイル、立場に合わせてコーディネートしましょう。
グレースーツ（発表者）
上品で落ち着いた印象を与えるグレーカラーに、クールなセミフレアパンツを合わせたスーツスタイルです。ホワイトのインナーが学会発表にふさわしい、清潔感や親しみやすさをプラス。さらにパンツの優美なラインが知的で大人の女性を演出してくれます。スタイリッシュな印象がありつつも、きちんと感も欲しい方におすすめです。
ネイビースーツ（発表者）
定番のネイビーカラーにシャドーストライプ柄を合わせたパンツスーツスタイルは、発表者にふさわしい信頼感を演出します。インナーにはホワイトシャツを取り入れ、誠実さと清潔感を強調。全体的に控えめでありながらも、立ち居振る舞いを美しく見せてくれます。シンプルで端正な印象があり、発表に集中してもらいやすいスタイルです。
ベージュバーズアイスーツ（聴講者）
ベージュカラーにバーズアイ柄を取り入れたスーツスタイルで、柔らかさと落ち着いた雰囲気を演出しています。さらに胸元にフレアのあるピンクシャツが、明るさと親しみやすさをプラス。知的な印象もあるため、聴講のみの参加にぴったりです。発表者ほどかっちりしすぎず、程よく柔らかな印象と動きやすさを兼ね備えています。
ベージュジャケット×ブラックヘリンボーンパンツ（聴講者）
ベージュジャケットにブラックのテーパードパンツを合わせた、上品で軽快なコーディネートです。ジャケットの柔らかな色味が親しみやすさを演出し、パンツのシルエットが全体をバランス良く整えます。さらに清潔感のある白のインナーが知的な雰囲気をプラス。スーツよりも堅苦しくなくきちんと感もあるため、聴講者にぴったりの着こなしです。
学会の服装に関するよくある質問（Q&A）
Q.聞くだけの場合でも学会ではスーツを着用すべき？
A.学会に聴講のみで参加する場合、必ずしもスーツを着用する必要はありません。一般的には落ち着いたオフィスカジュアル程度で十分とされています。ただし研究者や企業関係者など、重要な人と顔を合わせる可能性もあるため、きちんと感のある服装にしておくと安心です。初めての参加や名刺交換をする場面でも、ジャケットを羽織るだけで引き締まった印象を与えられます。
Q.大学生や大学院生も学会ではスーツを着るべき？
A.学会は学術的に正式な場であるため、大学生や大学院生であってもスーツを着用するのが基本です。特に発表者として登壇する場合は信頼感を与えるためにもスーツを着用するのが望ましいです。聴講のみの場合はジャケットやきれいめなスマートカジュアルでも問題ありませんが、初めて参加する際や指導教員と一緒に出席する場合はスーツを着用するのがおすすめです。
Q.夏場の学会はクールビズの服装でも良い？
A.夏場の学会では、クールビズが認められていることも多く、聞くだけならノージャケットやノーネクタイでも問題ない場合があります。ただし発表者として登壇する際は、信頼感を与えられるよう、ジャケットを着用するのがおすすめです。人前に出る際はきちんと感のある服装を心掛けましょう。クールビズの考え方は会場の雰囲気や主催者の方針によっても異なるため、事前に確認しておくと安心です。
Q.女性はノーカラージャケットで学会で発表しても良い？
A.ノーカラージャケットはカジュアルになりすぎず、すっきりとした印象があるため、学会の発表者が着用しても問題ありません。色はネイビーやブラウン、グレーなどでダークトーンにすると、安心感を与えることができます。またインナーにはシンプルなブラウスがおすすめです。清潔感を演出でき、堅すぎず上品な雰囲気に仕上がります。
Q.学会にオンラインで参加する場合の服装はどうする？
A.オンラインで学会に参加する場合も、発表者であればスーツやジャケットを着用して臨むのがおすすめです。カメラを通して映る姿には、清潔感やきちんと感が求められます。一方で、聴講のみでカメラをオフにするのであれば普段着でも問題ありません。ただし発言を求められたり質問の際にカメラをオンにしたりする可能性もあるため、ビジネスカジュアル程度の服装に整えておくと安心です。
▽Web会議やWeb面接で印象が良い服装について気になる方はこちら。
■ 関連ページ：Web会議やWeb面接で印象が良い服装とは？～服装指定・自由の場合のコーディネート～
学会には立場に合った服装で参加しましょう
学会に参加する際は、自分の立場に合った服装にすることが大切です。発表者ならスーツで信頼感を与え、聴講者なら落ち着いた服装で場にふさわしい印象にすることを意識しましょう。
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