シーン別スーツ(春夏秋冬・クールビズ)
【2022年秋冬トレンド】秋冬のスーツは英国伝統的な柄~クラシックでカントリーなテイスト~


『チェックやヘリンボーンなどのツイードライクな英国の伝統的な柄を用いてクラシックでカントリーなテイストが多く打ち出されている。』

目次
GENERAL TREND – 一般的な22年秋冬トレンドと背景
伝統的なイメージの英国調カントリーテイストが多く打ち出されている。
素材&仕立ての傾向

*素材は英国テイスト、仕立ては軽くてパットや芯地が薄いイタリア、ディテールはアメリカントラッドなどのテイストミックス。
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*ビジネス着としてではなくお洒落としてスーツを着るという傾向も強くなっている。コレクションブランドやカジュアルブランドでも同じような流れに。
なぜ素材が英国テイストなのに仕立てはイタリアなのか?

英国素材はしっかりしていて目付もあるので構築的なブリティッシュモデルでは更に重たくなってしまう。イタリアの仕立ての軽さや柔らかさを組み合わせることで今の時代に合った見え方になり、着心地とのバランスが取れるようになるから。結論として素材が重たくなればなるほど、仕立てを軽くする流れにある。
【1】SUIT TREND ~スーツトレンド~
グレー系を中心に素材は英国調だが仕立てはあくまで軽いイタリアテイストが主流。

SUIT FABRIC ~スーツ生地~
フラノや杢(もく)調のグレーやブラウン無地、千鳥、グレンチェック、ヘリンボーンが多い。

●杢(もく)調とは・・・杢とは木目のように濃淡材質の異なる糸を撚り合わせた生地。メランジとも呼ばれる。仕上がりは“霜降り効果”2色以上の繊維が混ざり合った状態になり、独特な雰囲気と抜け感があります。グレー系に多く、落ち着いた印象にオススメ。
SUIT DETAIL ~スーツディテール~
ボタン位置が低め、段返り、裾までのダーツなどが最も旬なディテールに、
イタリアのナポリスタイルを感じさせるディテールが最も旬な見え方になる。


ダーツとは、ジャケットのフロント(前身)、主に胸部分に入っているデザインが主流。胸周りを立体的に、胴囲のダボつきを解消する目的があります。ジャケットの重さを分散させる効果もあり羽織りが軽くなります。今季のトレンドはナポリスタイルの象徴的なディテールでもある“
SUIT ITEM ~スーツアイテム~
とにかく軽い仕立てで羽織るようなダブルスーツの打ち出し更に増えている。


【2】JACKET TREND ~ジャケットトレンド~
軽く柔らかい仕立てで、スーツの傾向と同様にディテールも、段返りやボタン位置の低めのシルエットが中心。

JACKET FABRIC ~ジャケット生地~
英国調のツイードやグレンチェック、千鳥柄、ヘリンボーンなどが打ち出されている。


JACKET ITEM ~ジャケットアイテム~
プレッピーやアメトラの流れからダブルの紺ブレの打ち出しも継続し多い。

●紺ブレとは・・・起源はスーツと同じく英国。最近では “アイビー” “アメトラ(アメリカントラディショナル)” などの言葉がトレンドキーワードとしてあり注目度が上がっています。フォーマルな装いから、スポーティーな装いまでオシャレの印象を変えることができるアイテムです。
【3】COLOR TREND ~カラートレンド~
①“ライト~ミディアム”までを中心としたグレー系のトーンが多く打ち出されている。
カラーイメージ:「クールな」「冷静な」「洗練された」

▼-Global Style- カラートレンドイメージスタイル▼

スーツモデル:スリムフィット
■ 関連ページ:グレースーツの着こなし方!魅力やお洒落なおすすめコーデ10選
②昨年からの人気が継続のグリーンがトレンド。カーキ系からディープグリーンまで
カラーイメージ:「重厚な」「緻密」「穏やかな」

▼-Global Style- カラートレンドイメージスタイル▼

スーツモデル:モダンクラシック/モダンブリティッシュ
■ 関連ページ:カーキ(グリーン)スーツのおしゃれな着こなし方~ネクタイ・シャツ・靴のコーディネート~
③キャメルからチョコレートまで様々なブラウン系のトーンが打ち出されている
カラーイメージ:「落ち着き」「堅実」「余裕」「信頼感」

▼-Global Style- カラートレンドイメージスタイル▼

スーツモデル:アンコン/モダンクラシック
■ 関連ページ:ブラウン無地(織柄)スーツの着こなし方
④ダークでモノトーンの流れから“オフ~ベージュ”までの優しいトーンも増えている。
カラーイメージ:「柔和な」「柔軟な」「素朴」

▼-Global Style- カラートレンドイメージスタイル▼

スーツモデル:スリムフィット/カイザー
■ 関連ページ:白スーツのかっこいいコーディネート【8選】着用シーンや着こなし方を徹底解説~男性編~
⑤鮮やかなブルーやインディゴ、グレイッシュパステルまでのブルー系
カラーイメージ:「知的」「真面目」「若々しさ」「活動的な」

▼-Global Style- カラートレンドイメージスタイル▼

スーツモデル:カイザー/アンコン/モダンクラシック
■ 関連ページ:青(ブルー)のスーツの着こなし方~バリエーション豊富な色の種類・濃淡の差で雰囲気が変わる~
【4】PANTS TREND ~パンツトレンド~
2タックやベルトレスのサイドアジャスターなどのパンツが継続。

●タックとは・・・パンツの前身にある生地を畳んだヒダヒダの部分。
ツータックは、タックが左右に2本ずつ入ったデザイン。パンツ全体の印象に余裕が生まれるので、着用シーンには気を付けたい。特に、マナーやドレスコードのあるシーンでは避けるように。カジュアルなイベントやプライベート用にゆとりのあるシルエットを楽しみたい方にオススメ。
最近では、ベルトを通さないベルトレスなパンツを求める方が増えています。その中の仕様の1つにサイドアジャスターがあります。また、ウエスト尾錠と呼ばれる仕様も同じようにベルトレスなデザインとして人気。オーダースーツなら好みのパンツデザインを選ぶことができます。
【5】KNIT TREND ~ニットトレンド~
モックネックやタートルネックが一押し、カラーは暖色系を中心に打ち出されている。


ニットを合わせる場合は、色の組み合わせ方を意識したい。秋冬は自然とダーク系の装いが多くなります。同じような色合いのニットを合わせると少し重たい印象に。メリハリのある合わせ方で色のバランスを整えるようにすると良いでしょう。
【6】COAT TREND ~コートトレンド~
ステンカラーのラグラン袖が増え、ツイードの柄モノなども打ち出されている。

●バルカラーコートとは・・・正式名称は「バルマカーンコート」。日本では「ステンカラーコート」とも呼ばれていますが、これはあくまでも日本で作られた和製英語です。スタンドフォールカラー(※1)というのが訛って、ステンカラーになったという説が有力だと言われています。※1 意味としては第一ボタンをはずしても、留めても着ることの出来る襟型の事を指します
●ラグランスリーブ・・・ゆったりフィットするラグランショルダーとは、袖がたっぷりに裁断され、袖付けの縫い目が両方の袖ぐりから前も後ろも袖まで達しています。
【番外編】カジュアルトレンド
テーラードやセットアップなど同じ素材で上下を着る装いが増えている。

スーツ=仕事着という捉え方でけではなく、お洒落としてファッションとしても着るという時代の流れが加速している。もちろん、ビジネス、冠婚葬祭、セレモニーなど、スーツを着る機会は多い。1着に対するこだわりを強くしていく傾向。
2022年秋冬スーツのトレンドをアイテム別でおさらい

▼4つの傾向がこちら▼
【1】SUIT TREND
素材は英国調だが仕立てはあくまで柔らかく軽いイタリアテイスト
【2】SUIT FABRIC
グレンチェックなどチェック系やフラノなど英国調素材が中心。
【3】SUIT DETAIL
段返りやボタン位置低め、裾ダーツなどが打ち出されている。
【4】SUIT ITEM
ダブルスーツが更に多くなってきている。
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Supervisor - この記事の監修者
大学卒業後、アパレルメーカーにてミラノコレクションにも参加するイタリアブランドのデザイナーとして11年のキャリアを積む。チーフデザイナーを歴任後、フリーとなり、オリジナルブランドのセレクトショップや百貨店での展開。大手アパレルや小売店、商社など、様々なプロジェクトのデザインやディレクションを手掛ける。





