こんにちは。
鈴木(晴)です。
今回は男性の正礼装であるモーニングコートについて話します。

(引用:Huntsman)
モーニングコートとは
ジャケット、ウエストコート(ベスト)、トラウザーズがすべて異なる色柄で仕立てられた組み合わせを指します。
現在は最上位の礼装(正礼装)として広く認識されています。
ジャケットは艶のない黒(フォーマルブラック)の生地が主に使われます。
ピークドラペルで腰ポケットがなく、後ろ丈がヒザまである特徴的なデザインです。
ウエストコート(ベスト)はジャケットと同じフォーマルブラックやグレー、もしくはベビーピンクやスカイブルー、バフといった所謂パステルカラーが主に使われます。
デザインはシングル、ダブル決まりはありません。
ただ、フォーマルブラックの場合は弔辞で主に使用されるため華美にならない衿なしのシングルが多いです。
グレーやパステルカラーは催事で使用されることが多いので華やかな衿ありが多い印象です。

トラウザーズは日本ではコールパンツ等と呼ばれていて、グレー地に黒のストライプが入った生地が主に使用されます。
ストライプの入り方に具体的な決まりはなく、幅もブランド毎に分かれていたり黒と白が交互に入るオルタネイトストライプの物もあります。
こういった礼服は基本的にベルトを使用せずブレイシーズ(サスペンダー)を使用します。
ブレイシーズを使用するメリットはこちら。

また、このモーニングコートが日常的に着用されていた当時は時間帯や場面において一日に何度も着替えを行っていました。
つまりこの名前はモーニング(朝~日中)に着用するコート(ジャケット)という着用シーンをそのまま名前で表していたということです。
コートとは、現在のジャケットのことを指すというのは以前のブログでも軽く解説しました。
具体的には夜明けから18時頃が基準になっているようです。
ちなみにそれ以降はイブニングコートと呼ばれる衣装を着用します。
昨今の日本ではこの時間の感覚はなくなり、朝であろうと夜であろうと関係なく正礼装として着用されています。
主に着用されるのは結婚式における新郎新婦の父親の衣装として着用されているので、見かける人は多いかと思います。
また、内閣組閣でも着用されていて皇居の松の間での認証式や赤い階段を背景にした集合写真で見かけることも多いでしょう。
モーニングコートは正礼装だとお話しましたが、それは慶事だけではありません。
弔辞でも着用できます。
現在は式の簡略化に伴い略礼服が一般的になりましたが、以前は喪主はモーニングコートを着用することも多かったです。
例えば下記の写真は2022年に行われたエリザベス女王の国葬の様子です。
男性の衣装はすべてこのモーニングコートです。

(引用:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/311872)
このように冠婚葬祭や催事で幅広く着用できるのがこのモーニングコートです。
なかなか用意する方がいないですが、例えば父の日や還暦祝いでプレゼントする方もいると聞いたことがあります。
ジャケット(コート)のみで言えば¥99,000(税抜)、一式では¥147,500(税抜)からご用意しております。
ご検討してみてはいかがでしょうか。
札幌パルコ店 鈴木



