チェスターコートの多彩な表情
チェスターコートといっても、その種類や仕立て方によって印象は大きく変わります。
クラシックなイメージを持つ方も多いですが、グローバルスタイルのコートは実は軽やかで現代的なスタイルにも仕上げられるのです。

スポルベリーノという仕立て
グローバルスタイルのコートは「スポルベリーノ」と呼ばれる非常に芯材が薄いタイプです。
英語ではダスターコートと呼ばれ、もともとは埃よけの意味を持ちます。
ダスターコートと聞くと、春や秋に風よけとして着るコットンやナイロン素材の軽快なコートを思い浮かべる方も多いでしょう。
南イタリアでは冬でも厳しい寒さが少ないため、そこにウールの起毛生地を乗せて仕立てることがよくあります。
肩パッドを排した軽やかさ
グローバルスタイルのスポルベリーノは肩パッドを入れず、芯材も非常に薄く仕立てられています。
そのため、生地次第でまったく異なる表情を見せるのが特徴です。
薄い生地で仕立てれば軽く滑らかなコートとなり、分厚い生地を用いればがっしりとした存在感のあるコートになります。
まさに生地が主役となるコートであり、グローバルスタイルのスーツモデル「アンコンモデル」と同じように、生地によって印象ががらりと変わるのです。
肩幅の取り方で変わるシルエット
さらに面白いのは、肩幅の取り方によってシルエットが大きく変化する点です。
肩幅を内側に取れば丸みのある柔らかなラインになり、ぴったりに取れば四角くかっちりとした印象になります。
そして肩幅をオーバーサイズ気味に取った場合、肩パッドがないため肩先が自然に落ち、ドレープ感が強調されて非常に上品でおしゃれな雰囲気を演出します。
最近流行している肩幅を延長するようなパッド入りのコートとは異なり、自然な落ち感と生地の美しいドレープを楽しめるのが魅力です。
肩が落ちることでシルエットが膨張することもなく、日常的に使いやすいコートとして活躍します。
軽やかで柔らかい仕立て、そして生地や肩幅の取り方次第で多彩な表情を見せるグローバルスタイルのスポルベリーノ。
ぜひ店頭でその軽さと美しいドレープを体感してみてください。きっとチェスターコートの新しい魅力に出会えるはずです。
グローバルスタイル銀座5丁目店
小松



