
スラックスの裾のデザインには、大きく分けて「シングル」と「ダブル」の2種類があります。
◆ シングルとダブルの”起源”
2つの仕様、見た目だけの違いではなく、発祥や機能性、TPOに応じた背景があります。
シングル:正統派スタイルの原点
「シングル仕上げ」は、最もベーシックなスタイルです。
19世紀末にスーツスタイルが確立された当初から使われており、フォーマルな場でも違和感がないことから、現在でも礼服やビジネススーツの基本となっています。
裾がまっすぐ落ちるシルエットは、足元をすっきりと見せ、体型を問わず合わせやすいのが特徴。冠婚葬祭などではマストとされる地域や企業文化もあるため、迷ったときは「シングル」と覚えておくと安心です。
ダブル:”雨対策”が起源…?
「ダブル仕上げ」は裾を外側に折り返して縫い留めたデザインで、イギリスが発祥とされています。
これは諸説ありますが、雨の多い英国で裾が濡れるのを防ぐために折り返したことが始まりとも言われています。
今では、その折り返しがパンツに程よい重さとボリュームを与えるため、ラインが美しく見え、クラシックな印象をつくるのに効果的です。
◆ TPO・体型・スタイル別のおすすめ
リクルート・商談→シングル
誠実な印象を与える。無難で汎用性が高い。
カジュアルスーツ→ダブル
抜け感やお洒落感が出せる。
背が高い・脚が長い→ダブルも◎
裾にボリュームが出てバランスがとりやすい。
小柄・華奢→シングルが◎
裾をコンパクトにまとめて足長効果が狙える。
◆ 最近の傾向は?”ダブル”を選ばれる方も増えています。
近年は、特に20代~30代の男性を中心に「ダブル仕上げ」を選ぶ方が増えてきています。
くるぶし丈のトレンドや、クラシック回帰のファッションの流れもあり、ダブルは”ちょっと差がつく”おしゃれディティールとして注目されています。
ただ、企業の雰囲気や業種によっては、ややカジュアルに見られることもあるので注意が必要です。
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シングルもダブルもそれぞれに魅力があります。
グローバルスタイルでお仕立ての際には、是非スタッフにご相談ください✦
ご来店を心よりお待ちしております 。
大宮門街店
飯島



