こんにちは。
鈴木(晴)です。
先日、コナンの映画を見てきました。
コナンのキャラクターはスーツを着ているかやらが多いにもかかわらず取り上げたことが無かったので、解説してみようと思います。
(引用:https://www.conan-portal.com/#newsContent)
降谷零
初登場は「安室透」という名前で私立探偵として登場し、工藤新一の体を小さくしたジンが所属する黒の組織の一員「バーボン」だと判明しました。
しかしそれは組織に潜入するための偽名で、実際は公安警察の頂点・警察庁警備局警備企画課(ゼロ)に所属する警察官です。
公安警察の「降谷零」、私立探偵の「安室透」、黒の組織の「バーボン」という3つの顔を持つことから、作中キャラクターの解説では「トリプルフェイス」とも称されています。
警視庁警察学校での成績は常にトップの優等生とされていて、「ボクシング」「ギター」「料理」や松田に教わった「爆弾解体」萩原に触発されて習得した「ドライビングテクニック」など上げればきりがありません。
また、射撃能力も非常に高いとされていて、2022年公開の映画「ハロウィンの花嫁」では、およそ20mほど離れている箇所から直径1cm程度のワイヤーを打ち抜くほどです。
降谷零がその際使用していたのがHK P7M8という銃で、使用する弾丸の直径は9mm。
9mm弾の威力ではかすった程度では鋼鉄のワイヤーは切れず正確に中心を撃ち抜かなくてはいけないでしょう。
射撃技術の高さがよりわかります。
(警察学校入学当時もその才能を褒められていましたが、元刑事であり射撃の天才とされる毛利小五郎には及ばないと言われています)
推理力もコナンに引けを取らず、常に二手三手先を読んで動く策略家です。
身体能力も作中屈指の実力を見せていて、2016年公開「純黒の悪夢」では観覧車の上という足元の悪い中截拳道の使い手でありFBIに所属している赤井秀一とほぼ互角の戦いをしていました。
※この時赤井秀一は最低でも7kgはあるライフルバッグを背負って戦っていたため、赤井の方が強いのではと言われています。しかしこれは作者本人が否定しており、安室(降谷)の方が強いが、赤井相手では冷静に立ち回れないため実力が下回るとコメントしています。
名前の由来は、キャラクターのモデルとなった機動戦士ガンダムの主人公「アムロ・レイ」とその担当声優「古谷徹」の名前を入れ替えたものです。
さて、そんな完璧超人の降谷零ですがスーツを着ている描写はあるものの、アニメ作画が多く原作者が書いたものがなかなか見つからなかったのですがようやくカラーイラストを見つけました。
全身ではないものの、主要な箇所は描写されているので、残りは原作コマから情報を仕入れるとします。
(引用:https://www.conan-portal.com/#newsContent)
デザイン
まず一番目につくフロントデザインはシングル2つ釦です。
上記の画像では2つとも釦を留めています。
現代のスーツは1つだけ留めるスタイルが主流ですが、これに関しては何とも言えません。
例えば下の画像は『ゼロの日常』という公式スピンオフですが、一つだけ釦を留めていて一番下は留めていません。
ですのでここは作画の問題というだけであり、シンプルな2つ釦1つ掛けで良いかと思います。
(引用:https://websunday.net/work/721/)
また、フロントカットがアニメではスクエアなのに対してスピンオフではラウンドになっています。
これは、コナン以外のアニメを見てもスクエアの描写が多いことからアニメーターの中での認識がそうなっていると予想できるため、この点は特に無視して大丈夫かと思います。
腰ポケットは平行、ベントは見えないですがシルエット的にセンターベントのように見えます。
袖釦は4つで重なっていないように見えます。
スラックスはノータックでテーパードです。
ただ、動き回ることを考えるとそこまで細くし過ぎない方が良いかと思います。
裾口はアニメでは折り返しのダブルで描写されています。
続いてシャツです。
襟型はレギュラーで長い襟先が特徴です。
所謂ロングポイントレギュラーと呼ばれる形で、ネクタイの結び目の大きさからも予想できます。
胸ポケットの描写は、アニメではホームベース型、ゼロの日常ではついていません。
警察庁の警部ともなれば、スーツやシャツはビスポークしているはずです。
階級がというよりも降谷さんが既製品や安価なオーダースーツ・シャツを着てほしくないという私の願望です。
であれば、ポケットはついていない方が自然です。
バックスタイルは特に描写はありません。
私の予想は、全体的にイタリア仕立ての雰囲気でまとまっているのでダーツやノータックだと思います。
カフスも特に描写が無いので、標準の小丸でよいかと思います。
シューズは作画の都合上、省略されてシンプルになるので場面を選ばない黒のストレートチップでよいかと思います。
色柄
とにかくシンプルで目立たずというのが徹底されています。
公安という立場はあるかと思いますが、それを差し引いても無駄のない王道の組み合わせです。
ミディアムグレー×ネイビー(ブルーグリーン)
日常でも使用しやすい洒落た色柄であることは間違いありません。
冲矢昴
原作第60巻「赤白黄色と探偵団」で火事で全焼した木馬荘の住人として登場しました。
東都大学大学院工学部博士課程に籍を置く27歳で、ウィスキーやタバコを好みます。
初登場時、黒の組織の人間に対して灰原哀が感じるセンサーに反応していたことから、直前に登場がほのめかされていた「バーボン」ではないかと考察されていました。
正体については色々考察がされていたものの、2014年公開の「劇場版名探偵コナン 異次元の狙撃手」にてアニメならではの演出で赤井秀一が変装した姿だと明かされました。
※赤井秀一は沖矢昴の登場より少し前に黒の組織に殺されたFBI捜査官です。
名前の中に、機動戦士ガンダムに登場するシャア・アズナブルの本名「キャスバル」が含まれており、正体である赤井秀一はシャアの異名「赤い彗星」と担当声優「池田秀一」の名前を入れ替えたものだったため、ある程度の読者にはばれていたようです。
作中では最強の狙撃手として登場しており
・1,300ヤード(約1,190m)離れたところから、投擲されて放物線を描く手榴弾を狙撃で弾き飛ばす
・約2,200m先の犯人が持った武器を人質越しに正確に撃ち抜く
・パンクして揺れる車から後続車のタイヤを撃ち、行動不能にさせる
などライフル以外にも銃火器全般に秀でている描写があります。
また截拳道(ジークンドー)を得意としており、2016年公開の「純黒の悪夢」では、最低でも7kgはあるライフルバッグを背負った状態で降谷零と互角に格闘戦を繰り広げています。
※この描写から赤井の方が強いと言われていますが、作者曰く安室(降谷)の方が強いが、赤井相手では冷静に立ち回れないため実力が下回るとコメントしています。
さてそんな赤井秀一ですが、スーツを着ている描写はありません。
変装した沖矢昴がカジュアルなセットアップを着用しているので、今回はそちらを紹介します。
(引用:https://www.conan-portal.com/#newsContent)
原作者の描いたカラーイラストはこれしか見つかりませんでした。
これでは降谷零と変わり映えしませんので、アニメの方から引用します。
(引用:https://www.ytv.co.jp/conan/)
フロントはシングルの一つ釦で降谷零と同じくスクエアカット。
これもアニメ業界での都合かと思いますので、ここに関しては好みでよいかと思います。
襟はやや細めのフィッシュマウスという形で、ゴージラインから上衿の境目を基準にやや跳ね上がったデザインです。
フランス発祥のデザインで、チェック柄の四角を崩さない為に作られたといわれています。
フランスは他の国のテーラーに比べてチェック柄を多く扱うともいわれています。
ただし立体化されたフィギュアではアニメ設定とは違い、太目のノッチドラペルという標準スタイル。
コナンの世界含め、アニメ業界ではフィッシュマウスが非常に多い為、都合上そうなっているだけだと私は思います。
なので個人的にはノッチドラペルで進めて良いのではないかと思います。
その他のデザインもこのフィギュアに細かくデザインされているのでこれで確認していきましょう。
袖釦はややカジュアルな3つ釦にスタイリッシュが際立つセンターベント。
そこまで作者は考えていないと言えばそれまでですが、赤井秀一はイギリス人(現在はFBIに入る為アメリカ国籍)なので、3つ釦は英国的で納得がいきますがセンターベントというのは意外でした。
母親のメアリーは職業柄、英国に対してかなりの愛国心があるようですが赤井秀一はそうでもないのかもしれません。
肩パッドについてはフィギュアを見る限りは入っているように見えます。
ジャケットとトラウザーズのセットアップであれば、生地感的にもアンコン仕立ては似合いませんので、多少なりとも入っていた方がシルエットが映えます。
スラックスはノータックのデザインです。
こういうコーディネートの場合、股上が浅いことが多いですが履き心地などを考えるとミドルライズ(履き位置がへそと同じくらい)であることが望ましいです。
渡り(太もも)は太目に設定して可動域を確保しています。
ヒザ~裾を細くストレートにしているので全体的にスマートな印象を与え、野暮ったさを出さない工夫が施されています。
裾口は折り返しのダブルで折り返し幅は身長からすると4cmの標準だと思うのですが、この人と等身がそもそも違うので3.5cmくらいの方がバランスがいいかもしれません。
丈は靴下が完全に隠れる程度でそこまでクッションが出来ていないのでモーニングカットになってるかもしれません。
※ダブルでモーニングは高い技術力が求められるので、対応できる店は少ない。
(引用:https://union-creative.jp/goods/detail/?id=25)
色柄
沖矢昴はブラウンとネイビーの組み合わせで描かれることが多いです。
作画の都合上黒で描写される場合もありますが、このネイビーとブラウンはとても相性が良く、インナーのみならずネクタイやジャケパンでもよく使用される組み合わせです。
降谷零・沖矢昴どちらも普段使いしやすい組み合わせとサイズ感なので、ぜひ参考にしてください。
鈴木(晴)