その業界によって、使われる独特の言葉ってありますよね。
スーツ業界における「スポーティ」という言葉も
その中の一つだと思います。
現代においてスポーティーな着こなしというと、
スニーカーやスウェット上下、パーカー、ジャージ等、
トレーニングやスポーツをする際に使うアイテムを
使った着こなし、という認識が一般的かと思います。
しかし、スーツ業界(ドレスファッション業界)において、
スポーティは一般的に「カジュアル」という意味合いで使われます。
——————————————————————–
その昔、スポーツ(仕事以外のアクティビティ全般)は基本スーツで行うものでした。
乗馬もスーツで。
(乗馬由来のスラントポケットというディティールが残っています)
ゴルフもスーツで。
(ゴルフ用のスーツ服地の「スポーテックス」は1922年に発売され、
現在も「ヴィンテージスポーテックス」として残っています。
「スポーテックス」要素を分解すると
スポーツ+テクスチャ―(服地)なので、ずばりの意味合いですね)
狩猟もスーツや、ジャケット+パンツの組み合わせで。
船旅やバカンスもスーツやジャケパンで。
街にお出かけするときもスーツです。
そもそも現代においてカジュアルな場面でも、昔はスーツやジャケパンが一般的だったのです。
※スーツにおいてはやや織が荒かったり、ツイードだったり、ビジネス用とは違った素材を使うことが多かったようです。
こういった昔の用語の使い方を現代に継承しているので、
ジャケパン=スポーティな装いですし、
ツイードのスーツ=スポーティなスーツとなるわけです。
現代の考えからするとスポーツ用の恰好ではないのに不思議ですよね。
恐らくですが、時計業界も似たようなものかと思います。
ドレスウォッチ(礼装用の腕時計)と対になる時計は、
カジュアルウォッチではなく、スポーツウォッチですからね。
※しかも、いわゆるスポーツに使うようなデジタルな時計は「スポーティ」という表現はされないかと思います。
こういった、業界独自の用語の使われ方がありますので、
スポーツやスポーティという用語はもう「カジュアル」という意味合いで
読んでいただければ基本問題ありません。
近頃はビジネスの場面においても
ジャケパン等スポーティな装いで問題ない企業が増えておりますので、
スポーティな装いにご興味がございましたら、
お近くのグローバルスタイルまで是非お立ち寄りくださいませ。
グローバルスタイルコンフォート立川髙島屋店
小松