「オールシーズンスーツがあれば十分じゃない？」

こんな世間の声は確かに一理あります。

同じワードローブで一年を乗り切れるなら合理的だし、コスパも良い。

持ち物を減らして日々の「着るものを選ぶ」という脳の判断リソースを節約にもつながります。

 

でも、秋冬スーツには“季節物”としての確かな価値があります。

機能面だけでなく、見た目や素材の表情、そして装いに込める美意識まで…

 

 

 

 

 

 機能面のメリット

 

暖かさが段違い

 

寒い季節にオールシーズンスーツを着ると、インナーを重ねても寒さを感じることがあります。

ももひき（タイツ）を履けば暖かいけれど、ちくちく感や静電気の不快さも付きまといます。

また、冬用のインナーは保温性を持たせるために、表面を毛羽だたせていることも。

上半身であれば、インナーとシャツで起こる摩擦、

下半身であれば、インナーとスラックスで起こる摩擦も大きくなり、

動きづらさや静電気につながり着心地が悪くなってしまいます。

 

一方で秋冬スーツは厚手素材が使われていて、着るだけで暖かい。

余計な重ね着なしで快適に過ごせるのは、まさに季節物ならではの恩恵といえます。

 

だいぶ寒い地域で、ももひきを履く必要がある場合でも、

PTを総裏仕様にすると、ももひきを履いても摩擦がほぼなくなり、

快適な履き心地につながります。

※オールシーズンスーツだとPTを総裏にするのは非常に暑くおすすめしません。

 

スーツの寿命が延びる

 

季節でスーツを分けると、1着あたりの着用頻度が減るため、結果的に長持ちします。

着用頻度が高くて50回着用と、着用頻度が低くて50回着用では、

着用頻度が低い方が劣化しません。十分な回復期間があるからですね。

 

秋冬ではありませんが、特に夏は汗をかきやすく、

オールシーズンスーツを酷使すると生地の劣化が早まります。

季節ごとにローテーションすることで、スーツを大切に使えるんです。

 

見た目の魅力

 

季節感のある素材で“粋”を演出

 

秋冬スーツには、起毛素材や厚手の生地が使われていて、見た目にも温かみがあります。

それだけで「季節を楽しんでいる人」という印象を与え、余裕と品格を感じさせます。

同じネイビーでも、春夏の平織りとは違って深みや柔らかさがある。

つまり、素材そのものが語る。無地でも“語れる”のが秋冬スーツの魅力です。

小物との相性が抜群

 

秋冬スーツは、ウールタイ、レザーグローブ、スエード靴、カシミヤマフラーなど、

素材感のある小物が映えます。

オールシーズンスーツでは浮いてしまいがちなアイテムも、秋冬スーツなら“映える”んです。

 

季節を纏うという美意識

 

日本には四季があります。

和菓子にも季節折々のお菓子があり、着物もその季節の色・柄が存在します。

だからこそ、スーツでも季節を感じることは文化的な美意識の表れといえます。

草木が青から茶に移り変わるのと同じように、スーツも厚手の素材に、

職場が許せば茶色系スーツも季節を感じられて非常にお勧めです。

 

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オールシーズンスーツは非常に便利です。

しかし、秋冬スーツには快適さ・見た目・素材の深み・美意識という魅力が詰まっています。

秋の風が冷たくなってきたら、ぜひ秋冬スーツに袖を通してみてください。

その一着が、あなたの印象をぐっと引き上げてくれるかもしれません。

 

 

グローバルスタイル銀座5丁目店

小松