スタイリストブログ

デザインについて~ジャケット編~【福岡天神店】

2019.07.28 GINZA グローバルスタイル 福岡天神店
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みなさんはスーツを着られる際に、前釦は1つしか留めないと思いますが、なぜ1つしか留めないのでしょうか。

 

 

個人的な話ですが、先日、世界でも有数のシャツテイラーの方とお話しさせていただく機会がありました。

 

その方は「デザインは着る人が使いやすいようにするためのものだ。」とおっしゃっておられました。

 

例として、カフスと肘までの間の釦(下図参照)の有用性を挙げられて、「この釦は生産者都合によりつけられたものだから、私は付けません。」と言われました。

詳しい話はまた時間があるときに…。

 

このことに感銘を受けて、私からスーツのデザインについて少しお話させていただけたらと思います。

スーツのデザインについて”なぜできたか”などの由来について歴史を調べればすぐにわかることなので、ここでは言及致しません。

(センターベントが乗馬しやすくて、サイドベンツがサーベルを携えやすいなど…。)

 

あくまでもご着用される方目線でデザインのご紹介をいたします。また、今回はダブルブレストのジャケットについてはご紹介を省かせていただきます。

 

シャツとは違い、スーツのデザインは「着用者の使いやすさ」というよりは「第3者から見ての印象の違い」の方に重きを置いていますので、冒頭の話とは直結しないかもしれませんが、少しの時間お付き合いください。

 

~ジャケット~

〇ラペル(衿)

ラペルに関しては、着用者の「使いやすさ」というよりは「第3者から見た印象の違い」という面に関しての”デザイン”です。

・ノッチドラペル

・ピークドラペル

・フィッシュマウスラペル

写真左のノッチドラペルは一般的な衿で、中央のピークはやや華やかな印象を受けます。

また、右のフィッシュマウスはノッチに似た衿で、その名の通り魚の口のような形が特徴的で、弊社ではニュービスポークモデルのラペルの形です。

〇胸ポケット

胸ポケットは、そもそもチーフを入れるため”だけ”に存在するポケットです。

・バルカポケット

・アウトポケット

写真左が弊社のモデルで標準的に採用しているバルカポケットです。

一般的な舟ポケットに比べて湾曲しているので胸元を立体的に見せてくれます。

写真右のアウトポケットは別名パッチポケットと言い、後から布を張り付けたようなデザインです。

 

両者とも本来の目的である「ポケットチーフの入れやすさ」に関して「入れやすい・入れにくい」はないので、ラペル同様「第3者から見た印象の違い」のデザインです。

 

〇前釦

・段返り3つボタン

・2つボタン

当店の前釦のデザインは2つ(※スリムフィットモデルやフォーマルのスーツでは1つボタンや拝み釦を選ぶこともできます。)あり、手前が2つボタンで後方が段返り3つボタンです。

ネクタイの見える面積(Vゾーン)は変わりませんが、衿のロール感が段返り3つボタンの方がきれいです。

 

既成のスーツは2つボタンが多いので、お客様も2つボタンを選ばれるケースが多いですが、上記のメリットがありますので、段返り3つボタンをおすすめさせていただきたいです。

 

 

〇脇ポケット

・水平ポケット

・スラントポケット

・アウトポケット

・チェンジポケット

写真1枚目が「スラントポケット(チェンジポケット)」で、2枚目が「水平ポケット」です。

脇ポケットが斜めに付いているか、水平に真っすぐ付いているかの違いなのですが、斜めに付いているほうがより「すっきり」とした印象があります。

また、真っすぐの水平ポケットは「きっちり」とした印象になり、まじめな感じです。

 

1枚目は右側だけ2つポケットが付いていますが、これを「チェンジポケット」と言います。

第3者から見たときにウエスト位置が高く見えるので、脚長効果が期待できます。

 

 

これらのポケットは基本的にモノを入れるためのものではないので、「使いやすさ」とは関係ないのですが…。

 

〇ベント

・センターベント

・サイドベンツ

・ノーベント

・フックベント

1枚目がサイドベンツとセンターベントの比較、2枚目がフックベントの写真です。

2枚目のフックベントはセンターベントとほとんど違いはないので、詳しい説明は省略させていただきます。

 

この「ベント」なのですが、着用者の着心地に直結するデザインです。

センターベントの方が切れ込みが目立つ分、軽快さを演出しやすいのですが、前釦を止めた際に切れ込みが開いてしまい、だらしない見た目になりやすいです。

 

サイドベンツは切れ込みが横に2つ付いているため、おしりをすっぽりと覆い、お尻が大きい方などは体型をカバーすることができます。

前釦を止めた際に切れ込みが開くことはほとんどないので、個人的にはサイドベンツをお勧めしております。

 

また、切れ込みは「力を分散させる」ものなのですが、1つより2つあったほうが力を分散させやすいので、サイドベンツの方が「着やすい」です。

 

〇袖釦

・4つ重ね

・3つ重ねない

・本切羽

弊社では「4つ重ね」を標準としています。

 

これは礼服の袖釦が「3つ重ねない」としているため(死・4を重ねない)、お仕事用と礼服の差別化を図ってのことなのですが、実は、袖釦の数は腕の長さと関係しています。

 

モデル決めの際にスタイリストとご相談してお決めいただくのがベストだと思います。

 

まだまだご紹介できていないディテール・オプションがありますが、あまりにも長くなりますので、これくらいにさせて頂きます。

 

今後、パンツやベストに関してもご紹介させていただきます。

 

このブログが今後お仕立ていただく際の参考になりましたら幸いでございます。

 

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

GINZA Global Style 福岡天神店 中村

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